2023/06/04 17:12

こんにちは

パン工房クルール(Bakery Colorer)の店主です。


今日は自分がどんなパンを作っていきたいかについて書こうと思います。

 「パン」といえば、みなさんが想像するのはどんなパンが頭に浮かびますか?
自分の記憶では、中学生の頃から特にパンを食べる機会が増え、「パン=菓子パン」というイメージが強く頭に刻まれたと思います。
それは、高校生になっても変わらず、大学生になっても変わらず、社会人になってもしばらくは変わりませんでした。

 そもそもパンを意識するきっかけになったのは、小学生1年生の頃(1996年)。
学校給食でパンとご飯が交互に出てくるような給食が自分の人生の中で始まり、そこで食べていた食パンやコッペパンが初めのパンとの出会いだったような気がします。しかし、その時はパンが好きだという感覚はなく、どちらかというとお米の方を好んで食べていたような気がします。(カレーライスの日は最高!って思ってました 笑)

 中学生からはスーパーの菓子パン(チョコスティックパン、クリームパン、メロンパン、クロワッサン)が、常に自宅にある様になり、成長期だったお腹ペコペコの私は帰宅するなりそれらを一人でペロリと食べて、牛乳で流し込む。そんな食べ方をしていました。しかし、その頃から多くの「ニキビ」に悩むことが増えました。顔に沢山のニキビができ、いつも悩んでは格闘していました。甘いものばかり食べるのが良くないんだろうなとは薄々気付いていたものの、甘い誘惑に負け、ひたすら食べる生活。成長期だからいいんだと言い訳をして、また食べる。でもたま〜〜〜に食生活に気をつけたりすると、ニキビは治る。<<やっぱ食生活なのかなぁ原因は。。。>>そんなことを思っては行動を繰り返す日々でした。

 気づくとそんな食生活をしているうちに、パンが大好きになっていました。きっかけはどうであれ、パン作りにも興味を持ち始めました。そして中学時代からは、必ずといっていいほど1日のうち1回はパンを食べる生活になっていました。
 私は、その頃にある感情が芽生えたのを覚えています。

「今食べているパンは聞いたこともない名前の添加物が沢山入っているし、栄養バランスも糖質に偏っている。。。自分で添加物など入っていない栄養バランスのよい理想のパンを作れば、沢山食べても体への負担は減るし、健康的にパンを食べれるのではないか?」(中学生から大学生までは、ニキビ気にせずパンを食べまくれるようになるのではないか?の思いが強かったと思います。)

 今はニキビに悩むことは無くなりましたが、『体に負担のない材料で、健康で美味しい、大好きなパンを食べたい!作りたい!』という想いはずっと心にあります。パン屋となった今、自分で自分の作りたいパンを作れる環境があります。自分の想いの詰まったパンを、パンが大好きな方、毎日の食卓に健康的なパンを取り入れられたい方、まだパンの魅力を知らない方へ届けていきたいという思いでパンを作っております。

 今の自分のパンのラインナップを見て、まだまだ成長の予知は沢山あると思っております。
材料に関して言えば、小麦は既に、減農薬に取り組まれたり生態系を考慮したりしながら小麦を作られている製粉会社様のものをメインに使っておりますが、さらに今後は、肉類やクリームなどももっと自分が安心だと思える材料で作った自家製のモノに変更していきたいと考えております。パンの製法の面では、パンの消化が胃の負担になりすぎない様に、乳酸菌をたっぷりと生地作りを取り入れています。(乳酸菌の多い生地は、パン生地内のタンパク質を分解し、旨味成分であるアミノ酸を生成してくれる「酵素(プロテアーゼ)」です。パン職人にとってこの酵素が多い生地は成形のしにくいダレた生地になりますが、食す側にとっては胃もたれしにくくなります。)この乳酸菌はフルーツから作った酵母液と粉を混ぜた自家製のモノ(ルヴァンと言われます)に沢山入っています。また、乳酸菌によりパン酵母単体では出せない「複雑な風味や旨味」を出すことができます。

 こういったことを形にするパン作りは、かなり手間や時間のかかる作業とはなりますが、それが自分の作りたいパンです。

 簡単に文章をまとめられず申し訳ないですが、長文一読していただき、ありがとうございます。
今後とも、当店とパンそのものの成長を楽しみにしていただけますと嬉しく思います。

店主

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<カンパーニュ生地に野菜と肉類を挟んだ食事パン> こちらも今後バージョンアップしていきます。